度重なる空白

僕は、真面目な会話をするときは、直接逢って話すより、できるだけチャットの方がありがたかったりする。
文字の方がニュアンスが伝わりにくいのはある。
けど、僕にとっては「忘れてしまう」ことの方がものすごく痛い。
しかし、文字で会話するのをOKしてくれる人なんてそうそういない。
この「忘れる」頻度の尋常のなさは、まず他人には理解されないから。

なんでそんなことになってしまうかと言うと。
会話の最中に主症状が出るから。
ちょっとしたことがきっかけで注意力が散漫になって集中できなくなり、話を聞き逃してしまう。
Aは情報のフィルタリング機能が壊れてて正常に動作していないから、普通なら会話に集中すれば無意識のうちに無視できるようなちょっとした物音や光の乱反射、振動などの「雑音」にまで反応してしまって、すぐ脳内が混乱する。
会話の最中に「雑音」が入ると、フィルタリングされないままダイレクトに脳内に届く。
たとえそれが「雑音」であったとしても、価値ある情報と無価値な情報の区別がつけられずすべてが「等価な情報」として反応してしまい、どの「情報」に注意力を傾けていいかわからなくなってしまう。
その間にも会話は進んでいるわけで、ようやく会話に注意を戻せたところで、もう話がわからなくなっている。

途中で邪魔が入らなくとも、集中力が持続させることが難しいため記憶が飛んでしまい、何の話をしていたかわからなくなる空白の時間も出来上がる。
Aは元来短期記憶力が低く、短時間にたくさんのことを記憶できない。
大事な会話は、聞いたことをちゃんと脳内で整理して、理解して考えて、それで返答を返さないといけないのだけれど。
話を聞いているうちにあっという間にキャパシティいっぱいまで「情報」が押し寄せてきて、それらを整理しきれなくなる。
部屋の散らかり具合からわかるように、Aには整理整頓という能力はほとんど備わっていない。当然「情報」の整理も下手。
結局オーバーフローし、何の話をしていたのかわからなくなってしまう。

ケンカも口じゃできない。
相手の言っていることが整理しきれなくなり、何の話かわからなくなる。
さらには自分がなにを言いたかったのかわからなくなって黙る。
黙ると相手はさらに怒る。
最終的にはすべて自分が悪かったことにして、諦める癖までついてしまった。
何故ケンカしたかすら、わからなくなるからだ……。
#AC故にケンカが苦手なのもあるけれど、ね

最重要項目は、これらの会話内容もきちんと日記などに書いておかないと「忘れてしまう」ことだったりする。
学習能力のなさはこの記憶力の低さにもある。

……文字なら、読み返せるのに、なぁ。

損な脳味噌をしていると思う。
Aがなければ、僕はどんな人生を送っていたのか本当に気になることが何度もある。
普通の人はこういうとき、パニックに陥ったりしないんだろうなとか。
いろんなことを忘れてしまったりしないんだろうなとか。
きっともっといろんなことを勉強できて、仕事もできるようになるんだろうなとか。

一般水準に満たない自分の能力の低さに涙する今日この頃。

ADHD,blue

Posted by CINDY