2001年5月

……今日でこの部屋は最後なんだな……。 もう二度と戻ることのない場所。 すっかり片付いて掃除も終わりがらんどうになった部屋に、しばらくごろんと寝転がってみる。 半年ぐらいしかいなかったけど、いろいろあったな。 ここに来たばっかりの頃は、すごく気が張ってたっけ。これからは全部独りでやっていかなきゃって気持ちでいっぱいだったっけ。 ……思えば最初からギリギリのラインにいたんだね。 どうしてこうも余裕のない人生を送っているんだろうね、僕って。 それは性分なのかな。それとも。 ... Read More

親に頼んで送ってもらったお金。 ……全額、３ヵ月分の社会保険料に消えた。 家に帰ると、会社からメールがきていた。「社会保険料はまだですか」 もう払い終わっているとはいえ、少し鬱になった。 やっぱりお金のことを考えると頭が痛い。生活するのもままならないから。 それでも、名古屋には戻りたくない。それは変わらない。 ... Read More

とおるさんちを出て、今月いっぱいで解約予定の自分の部屋の掃除をしに帰った。 部屋の荷物は既に運び出してあるので、後は掃除するだけ。 かなり汚れていたけれど、時間をかけて掃除したので帰る頃には随分と綺麗になった。 ……まるで、最初にこの部屋に来たときのようだ。 終わりと始まりは、繋がっているんだね。 ... Read More

いつ見てもステキな人だと思う。なんていうのかな。カッコイイ女性、かしら。 とおるさんとは話しても話しても時間が足りない。 ああ、僕はとおるさんが大好きなんだなあ。とおるさんも僕のことを好きでいてくれるといいな。なんちて。 最近はＵＦＯキャッチャーでこげぱんグッズを収集中とのことで、僕にも分けてくださった。バスクロック、大事にします☆ 話し込みすぎて終電を逃してしまったので、とおるさんちにお世話になることに。トホホ。スミマセン。 ... Read More

持病が悪化した彼は、名古屋に帰ることになってしまった。名古屋に帰ってしまう前に一度逢っておこうという話になっていた。 久しぶりに逢った彼は、前にもまして薬の副作用で顔がむくんでしまっていた。身体は逆に痩せているようだった。 入院後４ヶ月の間寝たきりで、退院した頃にはすっかり筋肉が落ちてしまっていたそうだ。階段の昇降が辛いのは勿論、お辞儀をしたあと 頭を起こすのもしんどいくらいになっていたというのだから、相当なものである。 トンカツ屋に入り、話をした。 お互いに心配なのは、お金のこと、将来のことだった。 働... Read More