底なしの「さみしさ」

なんと、おいでと言い出したのはお姉さんでなく旦那様だったそうで。
さすがサバイバーの旦那様と言うべきか、旦那様はこころの広さのケタが違ってた。
会社ではバリバリのキャリアウーマンなお姉さんなんだけど、おうちでは打って変わって驚くほどお子様に。幼児退行起こしてるんじゃないかってほどでびっくり。それも旦那様がお姉さんのこころを解放してあげてるが故だとわかってなんかすごくほんわかした気持ちになった。
そういや僕も、ちぃに言われた事があったっけな。仕事してるときとそうでないときのギャップがすごいと。仕事してるときはすごい真剣でばんばん仕事を片付けていくけど、普段はぜんぜん違ってすごい天然って。僕より天然なちぃに言われたかないね!w
いまは、そんなお姉さん夫婦に子供みたいに甘えてる。
いっぱい辛い事を話して。
いっぱい声を上げて泣いて。
いっぱい頭をなでてもらって。
いっぱい抱き締めてもらって。
「CINDYは偉いね! よく頑張ったね!」って褒めてもらえた。
嬉しくてまた泣いちゃった。
「頑張りすぎちゃってちょっとくたびれたでしょ? いまはそのぶんお休みしようね」って言ってくれた。
お姉さんの旦那様がすごいなと思うところは、僕があまり自分の事を話していないのに、僕がサバイバーだということにいち早く気づいてる点かも。
僕は男尊女卑の厳しい田舎出身なので、弟が生まれたときからずっと、孤独な状態が続いてる。家族のほとんどは弟にかかりきりで、合言葉は「お姉ちゃんだから我慢しなさい」。当時両親は事業を立ち上げたばかりというのもあって、僕は少しでも家族の負担を増やさないようにとずっと見えない我慢を重ねてきた。甘えることも、わがままも、普通の子供なら普通にしてきたことをほぼ全て我慢してた。そう、さみしいってのも、ずっと我慢してきたのよね。
この我慢ゆえに手のかからない子供として放置されるようになり。僕は「さみしさ」を我慢するたび、こころの奥底にどんどん「さみしさ」を押し込め、そのたびに重いふたをして、鍵をかけた。
幼い頃に満たされなかった子供は万年愛情飢餓状態。こうして辛い記憶を切り離して凍結させるのを繰り返すたび、そこでこころの成長は止まる。精神的に自立できないまま、器だけが大人になってしまう。
この根の深い底なしの「さみしさ」を僕が抱えているのを、お姉さんの旦那様は瞬時に読み取ってた。このトシになっても甘えるのが下手なのですぐわかるらしい。さすがだ。
お姉さんを見てるから、すぐに気づけるんだろうね。お姉さんは、僕よりすさまじい人生を送ってきてるから、僕のサバイバーレベルなんてまだかわいいもんだ。
お姉さんは良い旦那様に出会えたんだなと、ホント嬉しくなったね。泣けた。ってか泣いたけど(爆
お姉さんが幸せだと、僕はすごく嬉しいんだ。サバイバーは、みんなお互い苦労してるから、同じサバイバーの喜びは自分の事のように感じられちゃうのだ^^

blue

Posted by CINDY