天使の悩み

……天使の悩みを、きいた。
その目から、無数の泪がこぼれ落ちる。拭っても、拭いきれないほど、次々と……。
今まで、誰にも、話せなかったから……。
数多の涙は、ひとりですべてをそのちいさな翼に背負ってきた証。
よく頑張ってきたね。辛かったでしょう? 苦しかったでしょう……?
……その痛みを僕に少し分けてくれたのは、信頼されているからと思いたい。必要とされているからと思いたい。
この瞬間に、僕の存在意義が見出されるのなら、僕はまだ僕でいられる。
たとえそれが、僕の錯覚だったとしても。

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Posted by CINDY