変な我慢

昔からそうなのだが。
少しでも気が滅入っているとき、誰かに自分のことを言われると、それが全て自分を批判する声に聞こえてしまう。
「別に叱ってなんかいない」とか言われても、そう受け取ることができない。
それが続くと、嫌われているのではないか、また叱られた、自分はどうしてダメなんだろう、などという思いにとらわれてしまい、結局は鬱になる。
どこかから自分を厳しく責め立てる声がして、僕はどうしようもなく、激しく自己嫌悪する。
自分に非がないのならばその旨を言えばいいと言われたこともあるのだが、いつしかそう思う前に、黙り込んでしまうようになった。
昔は言いたいことは言っていたはずなのだが、ここ数年「変な我慢」を覚えてからは、口を開かなくなってしまった。言葉が、思うように口から出なくなってしまったのだ。
「変な我慢」は価値のないスキル。立場の弱いものが強いものに言ったところで何倍にも返され、最終的にはなにがあっても自分が悪いと決めつけられる理不尽な環境で、相手の怒りをやり過ごすために身につけた、言ってしまえばその場しのぎのために黙るというものだった。
この世で自分を100%理解できる存在はどこにもいないわけだから、自分の意見は自分から口に出さなければ相手に伝わることなどほとんどないというのに、それすらも抑え込まれた日々はいったい僕に何を残したのか。
最近は黙ることはなくなったものの、感情の制御がきかなくなって、泣き出してしまうようになった。
つい先日、それでまわりを困らせてしまったわけで。
どうすれば言えるようになるのだろう。あれもこれもトラウマ、八方塞。

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Posted by CINDY