名古屋は地下街が非常に発達しており、地上より地下の方が通行人の量が多い。
地上は車、地下は人というように、まるで住みわけされているかのよう。
そして、名古屋の地下街は、ダンジョンさながらである。
名駅地下街はいわゆる地下街というヤツと、ビルの地下街が複雑にからみ合って構成されており、上級者向けダンジョンとなっている。
地下街≒ダンジョンによりビル≒塔を結ぶというなんだか不思議な構造となっているのだ。
あとからあとから継ぎ足されていくことにより複雑怪奇さを増すうえに、しばらく来ていないと店の配置ががらりとかわってしまっているのが恐ろしい。ゆえに、初心者には少々危険である。
そのうえ、午後９時になると一斉に店が閉まる。地上と地下の一部の店を除いてすべてシャッターが下りてしまう。こうなると、さらに迷いやすくなってしまうのだ。
かわって、中級者向けとも言えるのが栄のダンジョンだ。
本日は、新人冒険者を交えて栄をショッピングするというミッションである。
パーティはリーダー：かさい嬢をはじめとして、かたてくん・スズキのおにーちゃん＆おねーちゃん・きゃあこ・ＣＩＮＤＹの６人構成。
かさい嬢はレベル５０以上のＳクラスショッパー。弱点は、ちょっと変わったアイテム。センスに訴えかけられると、即ＭＰ(マネーポイント)を消費してゲットしてしまうのだ。あとは、他のパーティよりもＨＰの減りが早いこと。
それに続くかたてくんもＡクラス、かなりのもの。弱点はハイテク機器。栄にはそのようなものをおいてある場所は少ないので、今回一番消費ＭＰが少ないと見られる。
おにーちゃんはＢクラス。弱点は食品・アルコール。塔の地下は食料品が置かれている場合が多いので注意が必要だ。
おねーちゃんもＢクラス。弱点は化粧品・光り物・生活雑貨。アルコールや赤札にも弱い傾向があるようだ。
きゃあこもＢクラス。弱点は時計など、ゲーム関連、ＤＴＭ関連。あとマイナーなブランドものやハイセンスなアイテムにも負けやすい傾向がある。
……なのだが、問題のＣＩＮＤＹはＣクラス・レベル０なのだ。弱点がかなり多く、食品・食材・生活雑貨・画材・ガラス製品・魔導書(特にFreeBSD、Perl、ネットワーク関連の入門書)、パソコン関連全般。非常に危険である。
こんな調子で大丈夫なのか？ そんなわけはない。さて、ＣＩＮＤＹの運命や如何に？！