若「毛」の至り
僕が一番暴れていたのは、中学の頃です。
この頃の僕は多感な少女時代を通り越した暴れっぷりでした。
暴飲暴食夜遊び万歳と人生の階段を一番踏みはずした時期だと思われます。
僕の貴重な脳細胞の大半が、おそらくこの時期に死滅していることでしょう。
つまり、この時期のおかげでバカに拍車がかかり、こんな人間が出来上がったのだと。ただでさえ欠陥品なのに。まぁこの頃はAなんて知りもしませんでしたが。
しかしこの頃は最も勢いがあり、最もアホなことをしていた時期だったのではないかと推測されます。14の夏が来るまでは、割と怖いものなしなところもありました。
どう逆立ちしても、この頃の僕には勝てない自分がいるのです。
当時最も白熱していた遊びに、ミッドナイト鬼ごっこと無差別だるまさんがころんだがありました。
主な舞台は海岸です。海岸はいろいろとごみがありまして、いきおいよく転んだりすると怪我をしますので、遊ぶ３日ほど前からボランティアを装ってメンバー交代で海岸を掃除しまくります。
で、開催当日。
鬼ごっこの鬼は、頭に蛍光塗料をかけます。
鬼にタッチされたメンバーは鬼になるんじゃ普通の鬼ごっこです。
捕まえて蹴るなり殴るなりしてダウンさせてから、頭に塗料をかけるわけです。
今になって考えるとかなり恐ろしいことをしていたなと思います。だって、浜辺でブレーンバスターとか。
で、恐ろしいのは鬼ごっこの内容ではないのを最近知りました。
頭髪にかけていた蛍光塗料がかなり問題だったようです。
ポカさんの話だと、昔の蛍光塗料には放射性物質が混ざっているものもあるそうで、頭なんぞに使ってたりするとHA☆GEちゃいますね、とのことでした。
HA☆GE！
いや、僕らもなんとなく髪にはよくない気はしてたんです。そのうち、塗料は用意するのが面倒だからと縁日で売ってるようなピカピカ光るカチューシャに換わりましたし。
うう、僕のHA☆GEがそれに起因するものじゃないことを祈ります。
なお、だるまさんがころんだのほうは、そんなたいしたもんじゃないです。
夜の海岸で仲よさそうにしてるカップルのそばでだるまさんがころんだをやるだけです。
なぜか声に反応して、カップルも動きが止まりますので、巻き込むだけの話です。
僕らはいつも鬼ごっこの後にそれをやってますので、髪が光ってたり流血してたりパンクスだったり長髪だったりで、まあ傍から見るとかなり一緒に遊びたくない人たちだったろうと思われます。