昔を思い返して、変われるのかしら？
少しずつ、自分の記憶の時計を巻き戻して。
少しずつ、再生。
田舎の家の、待望の男の子。弟が生まれてから、家族の目は僕から弟にシフトした。
その後の僕は。ひどく赤ちゃん返りしてしまったらしい。
手癖の悪い弟が。僕の持っているものはなんでもいいものだと思いこんで、僕の宝物を片っ端から盗んでいく。僕が怒って大ゲンカになるけれど、叱られたのはなぜか僕だった。それも一度や二度ではない。ほぼ毎回。当然、ショックだ。母親の話では、弟は弟で別に叱られていたらしいけど、大人になっていまさらそんなことを知ったところで僕の苦い記憶は変わらない。
母親が、父親とケンカをしている。また、お金の話らしい。僕の家はお金がなくて、ケンカ続きだ。それでも両親は酒を飲む。酒代だけで御殿が建ちそうなくらい。飲んでケンカする。僕はそれが嫌だった。とばっちりが僕にもくるから。
お金がないのを知ってたから、僕はほしいものを我慢した、ほしがってもどうせ買ってもらえやしないから。お姉ちゃんだから我慢しなさいって、言われるもん。でも、弟は買ってもらえてたんだよね。どうしてなんだろうね。僕はお小遣いをもらえなかったから、お年玉を一生懸命ためて、好きなものを買おうとしてた。でもさ、またそれを弟が持っていくんだよね。僕が怒っても、取り合ってもらえな買ったっけ。結局お金は返ってこなかったっけ。
……ああ、なんかさんざんな小学校卒業までだったなあ。
こうやって昔を思い返すことで、AC克服できるのかしら。
どっかのサイトには、それはとても大事とか書いてあったけどなあ。
ホントなのかなあ。