ひさしぶりに、昔の邦楽をきいた。こんなメタル三昧の僕でも、昔は邦楽をきいていた時期があった。
何を思ったのか、手にしていたのは有頂天『カラフルメリィが降った街』。
（歌詞カードがないので、この先、間違いがあったら許して下さいね）
「アローン・アゲイン」は、ギルバート・オサリバンのカバーもの。でも、歌詞はケラがかいてる。
“「好きだ」「I love you」／優しさだなんだかんだの 化かし合い／そんな世の中の ガタガタのガタガタな／間で踊る 彼女見ていたい”
空から降ってきたのは、きっとカラフルメリィ。みんなの心を解放する、救世主だといいね。ちょっと悲しい救世主。
“そんな愛すべき あなたの愛すべき 手を離しましょう”
ホントは大事な人だけど、だけど、たまには突き放すのも必要よね。ホントの僕がわかる人に出会えるまで、ひとりでいる日がまた続く。
“月はプラチナ 海は深緑／街はそろそろ ガチャリと鳴って／全国的に 崩れ落ちてく”
今僕らがいる世界なんて、つまらないもの。こんなもの全て、消えてなくなればいいのに。
「Shell Shock」はとても意味深な言葉が多い。
“ここに腰を下ろして 何十年待ってみても／赤と青は変わらず 笑えるのはひとにぎりの”
立体的に聞こえる歌詞って少ないよね。それがかける人は、すごいと思う。空飛ぶ精神世界。
“また いつもの 耳鳴り。”
進んでは立ち止まり、また振り返る。後ろを見るのはいけないと、わかっていても。
なんといっても、このアルバムの目玉は、トリを飾る「Happy Sleep」だと思う。
“あの子の冷たい胸に アンテナ突き刺さり／ガラスの嵐の夜に 彼女はだまされる”
これだけでピンと来る人がいたら、きっとあなたは僕の仲間だね。
“血だらけのベッドの中 宇宙の夢を見た／ハサミで目を切り裂けば 宇宙をごまかせる”
夢や悩みにふりまわされたことがある？ 妄想に捕らわれたことがある？
“夢で僕は 夢で君を 夢で現(うつつ) 取り戻す”
夢ですべてが解決するとは言わないけれど、夢が苦しみから解放してくれる時もある。できれば、安らぎをくれるこの夢が、醒めないことを祈るばかり。
“すべてを眠れ すべてを眠れ 何もかもを 眠りつぶせ”
でも、やっぱり、これって、……逃げだと思う？
この唄で、歌詞カードに載っていない部分が、ある。
“Don’t wake up, Merry…”
ケラ、あんたやっぱり天才だよ。このアルバムは通して聴かなきゃ隠れた世界がわからない。さすが脚本かけるだけあるね。
認める人は少ないかもしれないけど、僕はアナタを応援してる。難解で伝えづらい精神世界を伝えようとしている人間として、ほんのちょっぴり、尊敬する。