救いの手は、全くないのか? 否。そうではない。 相手に迷惑をかけたくない一心で、頼ろうとしないだけ。 でも、このままではどうにもならない。 「気にすることはない」 その一言も、重いのだけれど。 ……いつか必ず、なにかのかたちで返すから。 ... Read More
親が泣いた
……親に泣かれた。 いままで、親が死んだときに涙を流せるかどうか、ずっと疑問に思っていた。 でも、いまなら、流せるような気がする。 親は、幼い僕を放置していたことを、後悔していた。 僕らがまだ幼かった頃、親の会社は世間様とは景気が逆転していた。親は僕らのために必死になって働いていた。 そんな中、保育園の頃から既に問題児であった弟と比べて比較的「よいこ」で聞き分けのよい僕は、手がかからないため、あまりとやかく言われなかった。 でも、僕は、弟ばかりが家族から親戚から可愛がられる姿を、ずっと見てきた。 家族の目... Read More
薄情な僕
親に言われた。 「アンタは親に感謝したことあるの? 本当に薄情だね」 親に可愛がられた記憶が薄い者に、感謝の念が解せるはずもなく。 やっぱり、実家にも居場所はない……。 まるで僕は、いない方がいい存在みたくて。 僕は、どうすればいいんだろう。 僕の居場所は、どこにあるんだろう。 僕を理解できるひとは、どこにもいないんだろうか。 ……悲しい。 頭に去来するのは、マイナスな感情ばかり……。 いまは、なにを考えても全ての思考が自己破壊へと行き着いてしまう。 誰か助けて。 でも、救いの手など、どこにもない。 どこ... Read More
午前3時の人生相談会
夜間の配送業務をしている友人と、夜中3時から人生相談会。 画期的なアドバイスを受けた。 「いまから3週間、自分の好きなことをすればいい。 問題も何もかも全て忘れて、自由に過ごすといい。 そしてスッキリした頭で、最後の1週間考えればいい」 ああ、そうか。 四六時中考えてちゃ、またストレスがたまって鬱になる。 空っぽで、なんにも悩みのないこころで、頭で、考えなくては。 「これからどうしなければいけないのか、じゃない。 これからどうすれば楽しくなるのかを、考えるんだ。 楽しむっていうのは、基本だからね」 全てを... Read More
ロバンソンの声
引っ越し。 目を閉じると、ロバンソンの声が聞こえる。 「どこになにがあるのかもわからないよ」 あの広い家に、僕はひとりだった。 ずっと、ずっとひとりだった。 僕は、一番になりたかった。 なにより大事に、されたかったのに。 約束してくれたじゃない? あれは嘘? あれは夢? あれは……。 ……今度は、ロバンソンがひとりになる番だ。 ※ロバンソン:鈴木志保『船を建てる 5』に登場する雄ロバ。 このマンガ、言葉が結構いいカンジ。空間の使い方とシャープな線も素敵。楠本まきと同格に好きです。 ... Read More