世界の終わりが近づいてくる。 ジプシーの楽隊たちと共に、海を越えて山を越えて空を飛んで。 華やかな調べと共に、どんどん、どんどん近づいてくる。 そしてしあわせと名のつくものは。 音もなく、離れていく。 楽隊たちに追われるように、引く波に似て。 現実を見てはいけない、見れば死んでしまうから。 だから、いまはなにも言わない。 ただ生きるために自分をごまかし、夢を見て、現を忘れなければ。 迫り来る世界の終わりと、決して目を合わせないように。 生きる自由はあっても、死ぬ自由はこの国にはないのだから。 さあ。 目を... Read More
世界の終わりはどこにでもある。
電車の中。 歩道。 電気を消した部屋の中にも。 仕事をするのも。 家事をするのも。 生きることすらも。 全て放棄したいくらいに。 世界の終わりと戦いつづける。 そうしなければ、いのちが止まってしまうから。 ... Read More
忘れすぎて、信用されない
僕は信用されていない。 たかがゲームの世界の話でも。 僕の頭は、なんでも忘れてしまうから。 アイテムの貸し借りの約束。 結局借りなかった。 借りられなかった。 ADHDでなければ、信用されていただろうか。 ... Read More