桜花乱舞
昼前に起きたものの、なかなかエンジンがかからない。
眠い目をこすり重い身体を無理矢理動かし、昼過ぎになってようやく散歩に出かける。自転車を使わずにふらふら歩くのは久しぶりだ。
昼過ぎに見た桜並木は、僕の記憶と少し違っていた。
桜は、意外と白い花だった。実家にいた頃僕が見ていた桜は、もう少し色味があった気がする。
だとすると、薄墨桜はもっと白く灰色がかった色ということになるのだろうか。
心なしか、起きたときより空が白っぽく見える。昼前だったら、もっと空が綺麗だったろうか。
どの桜も強めの風に煽られ、花びらを舞い散らせている。本気でこの週末に散りそうな勢いだ。
あまりの散りように、昨日のほうが綺麗だったように思えてきて、昨日デジカメを持って出かけなかったことを、少し後悔した。
今年の桜は、卒業式に間に合わないほど遅めだった割に、一瞬で散っていくように感じる。
もう少しゆっくり見させてくれてもいいのに。