忘却の彼方へ消え行くものたち
なにかをやろうとしては。
忘れてしまう。
やる気もアイデアも。
忘れてしまう。
身につけたはずの知識も。
忘れてしまう。
楽しい思い出たちも。
忘れてしまう。
毎日の仕事の段取りすらも。
忘れてしまう。
どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん忘却する。
どうしてそんなに？
忘れてしまわないと生きていけないから。
マイナスの体験を全て忘れてなかったことにしないと、いつまでもフラッシュバックする。
普通の人なら、マイナスの体験から学び、前に進むのに。
僕は忘れないと生きていけない。
思い切って忘れたはずなのに、何度もフラッシュバックする。
そして忘れてはいけないことを、次々と忘れていく。
僕の記憶は、まるでミッシングリンク。
途切れて、消えて、環にならない。
僕の脳味噌には、いったいなんの記憶が残っているんだろう。
コタツがつけっぱなしなのも。
洗濯機を回したままなのも。
炊飯器をセットするのも。
予約を入れるのも。
鍋を火にかけたことすらも。
日常生活まで忘れていく。
あんまり忘れるから、誰にも信用されないんだよ。
と、自分に言い聞かせてみるテスツ。