いい加減なミーティング
今日はミーティング。
「どうもウチの店には笑顔が少ない、元気よさもない。それはなぜか」という話になった。
店長の言い分はこうだ。
「個々の意識の問題でしょ。
自分たちの給料は店が払うわけでもなくオーナーが払うわけでもなく、お客様が払ってくださっている。なによりもまずお客様に気持ちよくご利用いただける店であるべき。そのことを念頭に行動すればできないはずがない。
なのにウチのスタッフは全く笑顔が見られない。自分たちスタッフは役者と同じで、常にお客様に見られているんだから、もっと意識して行動しないと」
全く？ その台詞にちょっとムッときた。いつだって笑顔がさわやかなスタッフだっているのに。僕以外にも表情の険しい人がいる。気持ちは同じようだ。
すかさず、アルバイトのチーフが意見する。
「ウチは、店全体に笑顔を作るだけの余裕がないと思うんですよ。いつも空気がカタく張り詰めてる。あああれもやらなきゃ、これもやらなきゃ、ミスしたらどうしよう、また叱られちゃう……って感じでスタッフはみなピリピリしてる。店の奥からスタッフを叱る声もする。
そんな状態では難しくないですか？ スタッフですら余裕のなさを感じるんですから、お客様はよりいっそう感じていると思うんですよ。
確かに店長の言うことにも一理ありますが、店全体で笑顔があふれる雰囲気をつくっていくのも重要だと思うんですが。
余裕がなくてギリギリの状態のスタッフも結構います。はてはお店に来たくなくなっちゃったり、泣いちゃったりしてるスタッフもいますから、行き詰まってしまっているスタッフのサポートも重要だと思います」
おお。言うなあ。
「じゃあ、笑顔よりもまず元気のいい応対から始めるか」
おいおい、いいのかよそれで。
なんか店長がこの調子だからダメなんじゃないかなあって気がする。