理解者は少ない

僕は昔から要領が悪い。
何故か? それはおそらく他人よりも動作が遅いからだと思う。
人並みのスピードで行動しようとするとどうしてもミスが出てしまうので、ミスを減らす意味も含めていろいろと気をつけながら行動している。
しかし、それが他人から見るとイライラするほどぼんやりかつゆっくりなのだそうだ。
べつに怠けているわけではない。僕としてはかなり一生懸命なのだが、他人の目にはそう映らないらしい。
日常生活でも仕事をして行く上でも、どうしてもこの問題は付きまとう。
このトロさが人並み以下と評価される一因でもあることは重々承知している。よって少しでも人並みに行動できるようにと無理を繰り返す。すると無理がたたって……まあここから先は言わなくても最近の僕の様子から見ればわかると思う。結局のところ、僕は社会に適応できていないということになる。
家主に言われた。
「世の中には手足がないまま生まれてきた人もいるだろう。
 だからって、その人は欠陥品なのか?
 もしそう思うのだとしたら、それは差別だよ。
 人よりちょっとトロいからって、べつに欠陥品じゃないんだって」
人はそれぞれ出来ることに限界がある。それを欠陥だというのはおかしいという話だ。
わかってくれる人はいい。けれど、理解者は少ない。
ハンデがあるとそれだけ苦労が増えてしまう奇妙な世の中に、僕は疲れてしまっている。

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Posted by CINDY