トラウマ

幼い頃に受けたキズを、大人になってから掘り起こされた。
さらにその上から何度もキズを受けた。
恐怖が臨界点を突破して、人前でも異常行動が出るようになった。
それでも、僕を傷つけたあのひとは、僕を微塵も理解しようとせず、さらには僕を疑い、また僕を傷つけた。
何度も。

……今でもあの日々の夢を見る。
僕はいつまでこの恐怖に怯え続けなければならないのだろう。

おそらくあのひとは、その事を反省していないだろう。
逆に自分が被害者だと思っているだろう。
そして、僕の痛みをわかることは、きっとないだろう。
思い知らせてやりたい。消えることない恐怖の記憶として、あのひとの魂に刻み込んでやりたい。
でも、それは不可能だ。
あのときの僕には、ただあのひとの元から離れる事しか出来なかった。
あのとき本当のことを言わなかった以上、僕の思うところを伝える手段は、もうないのだ。

僕があのひとを許せる日は、来るのか。

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Posted by CINDY