溺愛、盲目

もちゃこさんは塾教をやっているわけなんだけど、中にはこんな家庭もあるという話をきいた。
子供がどうやら学習障害らしいのだが、親は子供が天才だと信じて疑わず、中学受験をさせようと考えているというケースがあったそうだ。
子供の学習障害がいかほどかというと、小学校4年生にして国語のテストの偏差値が24以下らしいとのこと。
これではわかりづらいのでさらに説明すると、その子は単語単位でしか言語を理解できず、文章の意味はおろか、会話の内容も理解することが難しいといったレベルだったのだ。
過保護な親がやたらと厚着をさせて子供を塾によこす。塾のスタッフが「お部屋に入ったら暑くなるから、上着は脱ぎましょうね」と言っても、理解し行動に移るまでに5分もの時間を要するほどなのである。
しかし、親はそのことに気づかない。それはなぜか?
親子のコミュニケーションがきっちり取れていないのだ。
親は多忙故に子供と接する機会が少ない。よって子供の現実面が全く見えていないのである。
親は我が子のためにと英才教育を受けさせようとする……しかし子供は、テストができない。いつ叱られるかと親の顔色を伺ってばかり。
他の子と遊んでいるときは、普通の子供なのである。
しかし、いざテストとなれば……。
塾側としては、親には遠回しにそのことを指摘するしかない。本当はカウンセラーをすすめたいところだがそんなことを言えるわけもなく、マンツーマンの家庭教師などをすすめてみたりして、退塾していただいたそうではあるのだが。
子を愛する気持ちはわかるのだが、ひとつ間違えればこうなるものなのかと少し考えさせられてしまった。

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Posted by CINDY